著者一覧から探す

  1. ホーム > 
  2. 病理診断アトラス Vol.3

病理医・臨床医のための   病理診断アトラス Vol.3 — “彩の国さいたま”病理診断セミナーからのメッセージ 婦人科・泌尿器・骨髄・リンパ系器官・脳・その他  

安田 政実 編著

定価(本体8,800円+税)   発行日:2010/05/17   ISBN:978-4-902380-65-1
B5判/248頁

・『“彩の国さいたま”病理診断セミナー』のアトラスが完成しました!
・vol.3の本書では,「免疫組織化学」「分子病理的解析」と,婦人科・泌尿器・骨髄・リンパ系器官・脳・その他(口腔,眼,耳,腹膜)の領域で126症例を掲載.
・症例写真と概念・所見・鑑別診断の解説で,診断のコツを学ぶことができます.

  • 取り扱い書店

見本を見る

画像をクリックすると拡大画像がご覧になれます


序文

“彩の国さいたま”病理診断セミナーは実績を積み重ねて,若手病理医を中心に毎年リピーターを獲得できるまでに定着し,さらには“キャンセル待ち”の状況を生むほどに発展してきました.このことは,私ども埼玉医大のスタッフにとっては大きな喜びであると同時に,「今年もまた準備にとりかかろう」のincentiveへとつながり,さらにはこれまでの集積を「病理診断アトラス」として刊行することへの原動力となりました.第一巻に続いて二巻,三巻も,総論と各論(症例の解説)で構成され,それぞれに毛色の異った内容を盛り込んでいます.特に,これまで“彩の国さいたま”病理診断セミナーに参加された方にはセミナーで学んだことの復習といった感覚で手軽に利用していただければと思います.また,セミナーに参加されていなくても,病理専門医資格を目指す方には「受験勉強の手引き」として活用できるように吟味・意図して編集しています.
 総論に関しても病理診断の実践・現場と直結するような項目を,できるだけ他書との重なりがないように心がけ,かつoriginalityが表れるような内容に努めました.もはや免疫組織化学は通常の特殊染色の一環であり,HEをみるがごとくに日々併用されています.免疫組織化学は重要性が高いと言うよりは,すでに完成度の高い手段として不可欠な“surrogate marker”になりました.ただし,「免疫組織化学と分子病理的解析」でも言及しているように精度管理は恒常的な課題であり,それぞれの解釈にこそ広い展望があり際限なく興味が尽きないのが免疫組織化学であると思います.
 病理診断は多くの例でさまざまな“heterogeneity”が生じる領域です.すなわち,診断者間,診断者内,施設間,地域性,国別といった観点からみても,同じ現象をとらえていながら表現方法や記載のあり方がかなり異なり,「表記による見かけ」が変わると中身まで別物のような印象を持つことがあります.根本的には良悪性の鑑別,そして悪性の場合にはその程度が問題となりますが.本書においても,ややもすると時代遅れの内容が書かれていることに気づかれるかも知れません.また,細部に及んでは成書と比べて,あるいは最新の文献を参照するとup-to-dateな情報が言及されていないとの印象を持たれることもあり得ます.本書の刊行に携わった一人として,忌憚のない批判をいただくことは吝かではありません.常に,多くの情報源に目をやり,耳を傾けることが精度の高い病理診断を目指すには不可欠であると思います.本書が多くのuserにとってone of them(=成書,文献)でありながら,どこか一点でもわずかでも価値を生むことになればと,願っています.

2010年4月
安田 政実

ページトップに戻る

担当編集者のヒトコト

“彩の国さいたま”病理診断セミナーのアトラスが完成しました!

埼玉医科大学国際医療センター病理診断科主催のセミナーをご存知ですか?
定員オーバー・キャンセル待ち,の状況になってしまうことからもわかる通り,実践的で非常に充実した密度の濃い内容に定評のあるセミナーです.
「セミナーで扱った症例を是非書籍にしたい」という先生方の熱意により,この本は形になりました.

セミナーで解説された豊富な標本写真を再収録した本書を見て,セミナー参加経験のある方は復習に,参加したことのない方は実習形式での症例の学習に,是非ご活用ください.

ページトップに戻る

目次

Ⅰ.免疫組織化学と分子病理的解析
1.免疫組織化学の基礎と実践
1)はじめに
2)免疫組織化学の原理
3)抗体
4)染色法の種類
5)固定と切片の取り扱い
6)前処置
7)賦活化
8)可視化
9)染色性の解釈
10)応用
11)おわりに
2.分子病理的解析
1)はじめに
2)液状検体を用いた手法
3)可視化によってとらえる方法
4)おわりに
【臨床医・病理医へのメッセージ】

Ⅱ.婦人科
1.外陰・腟
1)外陰・腟の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
3)トピックス
2.子宮
1)子宮の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
3)トピックス
3.卵管
1)卵管の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
3)トピックス:卵管采の上皮内癌とBRCA遺伝子
4.卵巣
1)卵巣の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
3)トピックス
5.胎盤
1)胎盤の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
症例

Ⅲ.泌尿器
1.腎臓
1)腎臓の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
3)トピックス:腎腫瘍の分類
2.腎盂・尿管
1)腎盂・尿管の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
3)トピックス:腎盂・尿管上皮腫瘍
3.膀胱
1)膀胱の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
3)トピックス:尿路上皮癌の組織異型度
4.前立腺・精嚢
1)前立腺・精嚢の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
3)トピックス:前立腺癌のGleason score
5.精巣
1)精巣の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
3)トピックス:Intratubular germ cell neoplasia, unclassified(IGCNU)
6.陰茎・尿道
1)陰茎・尿道の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
3)トピックス:包皮腺
症例

Ⅳ.骨髄・リンパ系器官
1.骨髄
1)骨髄の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
2.リンパ系器官
1)リンパ系器官の正常構造
2)リンパ節の組織学的評価
3)脾臓の組織学的評価
3.血液病理診断
1)特殊染色
2)血液病理に有用なマーカー抗体
4.トピックス:Burkittリンパ腫(BL)とびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の鑑別
症例

Ⅴ.脳
1.正常構造
2.病理診断概論
1)病理診断の進め方・ポイント
3.トピックス:脳原発悪性リンパ腫
症例

Ⅵ.その他
1.口腔
1)口腔の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
2.眼
1)眼の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
3.耳
1)耳の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
4.腹膜
1)腹膜の正常構造
2)病理診断の進め方・ポイント
症例

読者の声を読む・投稿する

読者の声を投稿する

医師 > 病理
臨床検査技師 > 病理


関連書籍

病理医・臨床医のための

病理診断アトラス Vol.1

— “彩の国さいたま”病理診断セミナーからのメッセージ 消化器・呼吸器・縦隔・心臓・血管

・「診断病理学」を教える著者がお送りする,臨床病理診断に直結...続きを読む

病理医・臨床医のための

病理診断アトラス Vol.2

— “彩の国さいたま”病理診断セミナーからのメッセージ 乳腺・骨軟部・皮膚・内分泌臓器・唾液腺

・『“彩の国さいたま”病理診断セミナー』のアトラスが完成しま...続きを読む

病理像との対比と参考症例に学ぶ

胸部の画像診断2.奇形・縦隔・胸膜 他

・「1.肺」の続編となる本書では,奇形(先天性疾患),縦隔,...続きを読む

肺癌細胞診断 改訂版

形態とその臨床

・肺癌の確定診断に用いる様々な検査方法をはじめ,組織分類に基...続きを読む

Autopsy imaging 症例集

死亡時画像診断のための読影マニュアル

・これまでに小社ではAi関連書として,総合学習のための「Au...続きを読む

病理像・関節鏡像との対比と参考症例に学ぶ

骨軟部の画像診断

・骨軟部領域では,治療方針の決定に臨床医,画像診断医,そして...続きを読む

病理像との対比と参考症例に学ぶ

胸部の画像診断1.肺

・近年,画像診断の精度は飛躍的に高まり,画像診断医・病理医と...続きを読む

血液疾患診断アトラス

・医師,臨床衛生検査技師として知っておくべき主要血液疾患の血...続きを読む