著者一覧から探す

  1. ホーム > 
  2. 経食道心エコー図法

 

VOL.10   経食道心エコー図法 撮り方と診断  

石塚 尚子 著/芦原 京美 著

定価(本体12,000円+税)   発行日:2012/03/31   ISBN:978-4-906714-01-8
A4判/308頁

・詳細にかつリアルタイムに把握できるTEEは,循環器内科,麻酔科,救命救急などさまざまな臨床現場で行われています.
・日本心臓血圧研究所循環器内科で長年にわたり経食道心エコー図検査に携わってきた著者が,臨床で経験した圧倒的な臨床症例を惜しみなく収載.TEEで診断されるさまざまな疾患を網羅しています.
・解説ではプローブのアングルなども示し,症例を通して「何を意図して,どうみているのか」を学び取ることができます.
・話題の3D経食心エコーも,症例を挙げてその意義を解説.
・TEEに取り組み始めて間もない若手臨床医はもちろん,経験を重ねた専門医・指導医にとっても有用なリファレンスとなる一冊です.

  • 取り扱い書店

見本を見る

画像をクリックすると拡大画像がご覧になれます


序文

 経食道の本を書きたいと思うようになって5年くらい経つ.内視鏡検査の経験のない循環器内科医が,体腔内にプローベを挿入するという半侵襲的検査を,安全にそして精度の高いものにするために役に立つようなものを形にしたいと心の中で温めていた.
 経食道心エコー図検査は,循環器内科ばかりではなく,神経内科や,麻酔科,救急救命などの臨床現場で広く行われている検査法である.それぞれの目的に応じた撮り方はあると思われるが,経胸壁心エコー図のように一定の決まった撮り方はない.本書は東京女子医科大学の循環器内科で行っている経食道心エコー図検査の撮り方について記述し,さらに各種疾患の診断ポイントについてまとめたものである.プローベを食道内に挿入した後,何をどのような順番で撮っていけば,なるべく短い時間で見落としなく,きちんとした評価ができるだろうか? 私自身も以前に撮った記録を見直してみると,もう少し回せば,またはもう少し深くすれば病変をきちんと描出できたはずと反省することが多かった.少しずつ,システマティックに撮るにはどうしたらよいかを考えながら,現在の撮り方にたどり着いた.多くの症例に出会えたおかげで,そして,手術や剖検などにより,自分の診断した病変に対するフィードバックをかけることができたおかげで,この本にまとめることができた.師はまさに患者さんであり,外科医や小児科医など多くの助言をしてくれる仲間がいて,また一緒に検査を担当してくれる技師さんたちの協力が得られる東京女子医科大学にいたからこそ,多くのものを学ぶことができた.感謝に堪えない.
 大学病院という場では,若い研修医にも経食道心エコー図のやり方を指導していかなければならない.また,地域の中核病院でも検査を必要とする患者さんがいるところでは,誰かが検査を担当しなければならない.そういった場面でも目的を絞って,迅速,正しい診断は要求される.経食道心エコー図検査を勉強し始める若い先生や第一線の臨床現場で活躍する先生方のお役に立てればと思う.経食道心エコー図検査をたくさん経験された先生方からみると,独善的なところや,これは違うのではなどとお叱りをいただくところもあるかと思う.ご意見やご指導をいただければ幸いである.最後に仕事の遅い著者を忍耐強く励まし続けてくださったベクトル・コアの坂本暁子氏をはじめスタッフの皆様に感謝申し上げる.

2012年2月
石塚尚子

 石塚先生にお会いして約20年の歳月が流れた.消化器内科から循環器内科に医局を鞍替えした私にとって,最初に配属された病棟の病棟長と研修医としての出会いだった.循環器医としての知識もなく,ひたすら先生の後をカルガモの雛のようについて歩くうちに,心エコーの面白さや循環器臨床の奥深さに触れることができたことはとても幸運であった.
 その石塚先生が経食道エコーの本を執筆されることになり,一部に加えていただいたことは非常に光栄である.診断の糸口として心エコーは第二の聴診器といわれるほど重要なツールとなっているが,指導者のないまま,必要に迫られ行っている人も多いと聞いている.経食道心エコーに至っては,まずプローベを飲ませることからかなりハードルが高いと感じている人もいるかもしれない.
 この本は私たちが若い医師などの指導を兼ね日常検査施行するうえでの注意点を含めた,いわゆる日々の暮らしの手帖である.経験豊富な先生からは独善的などのお叱りを受けるかもしれない.しかし女子医科大学での豊富な症例から積み上げられたさまざまな所見は,きっと皆様のお役に立つと信じている.
 最後に一例一例大切に症例を観察していくことの大切さを教えてくださった石塚先生,女子医大での先輩,後輩,さまざまな助言や協力をいただいた外科や小児科医師の方々,検査技師さんたちと勉強させていただいた患者さんに感謝申し上げます.

2012年2月 
芦原京美

ページトップに戻る

目次

第1章 プローベの取り扱いと消毒
 経食道心エコーの実際の準備:検査・後片付け・保管

第2章 基本断面とルーチンの撮り方
 1.0度(水平断)
 2.90度(垂直断)
 3.135度(110度から150度)(長軸)
 4.45度(60度から25度)(短軸)
 5.0度(左房内)
 6.経胃断層像(transgastric view)
 7.下行大動脈から弓部大動脈

第3章 各疾患の心エコー図所見
 弁膜症
  大動脈弁狭窄
  大動脈弁閉鎖不全症
  僧帽弁狭窄症
  僧帽弁閉鎖不全症,僧帽弁逸脱症
  三尖弁閉鎖不全症
 弁膜症術後評価・人工弁機能評価
  大動脈弁位人工弁
  僧帽弁位人工弁
  三尖弁位人工弁
  僧帽弁形成術後
 感染性心内膜炎
  疣腫
  弁瘤,弁穿孔
  腱索断裂
  膿瘍(弁輪部膿瘍,心筋内膿瘍)
  瘻孔
 心筋症
  肥大型心筋症
  拡張型心筋症
  拘束性心筋症
  二次性心筋症
  不整脈源性右室心筋症
  左室補助循環装置(左心補助循環装置)
  移植心の評価
 先天性心疾患
  心房中隔欠損症
  卵円孔開存
  心室中隔欠損症
  左室右房交通症
  房室中隔欠損症,心内膜床欠損症
  大動脈二尖弁
  大動脈四尖弁
  右室二腔症
  エプスタイン奇形
  ファロー四徴症
  大動脈弁下狭窄
  動脈管開存症
  大動脈縮窄
  修正大血管転換症
  三心房心
  冠動脈瘻
  Valsalva洞動脈瘤破裂
  Ross術後の評価
  Fontan術後の評価,右房内血栓の評価
  僧帽弁副組織
 大動脈疾患
  大動脈解離
  大動脈瘤
  大動脈疾患術後の評価
  大動脈プラーク
  大動脈弁輪拡張症
  大動脈炎症候群
 心臓腫瘍
  粘液腫
  乳頭状線維弾性腫
  脂肪腫
  線維腫
  血管腫
  肉腫
  悪性リンパ腫,造血器腫瘍
  転移性腫瘍
 虚血性心疾患
 心膜疾患
 その他
  正常でも認められる所見
  血栓
  石灰化結節
  左心耳縫縮術
  左心耳狭窄
  Behcet病に伴う病変
  左房解離
  肺静脈狭窄
  左室仮性瘤
  Valsalva洞動脈瘤の切迫破裂

第4章 3D経食道心エコー図法
 三次元(3D)経食道心エコー図法
  僧帽弁
  大動脈弁
  人工弁機能不全
  感染性心内膜炎
  腫瘍
  血栓
  先天性心疾患
  大動脈プラーク

読者の声を読む・投稿する

読者の声を投稿する

医師 > 循環器科
医師 > 救命・救急
医師 > 麻酔科
超音波検査士 > 循環器
臨床検査技師 > その他
超音波 > 循環器


正誤表

関連書籍

心臓超音波診断アトラス<成人編> 改訂版

・Mモードや断層心エコー法,カラードプラ法など,心臓超音波の...続きを読む

臨床3次元心エコー

症例から学ぶ2次元心エコーとの比較

 ・現在,非常に注目を集めている『3次元心エコー』についての...続きを読む

むずかしくないキホンの一冊

成人先天性心疾患の心エコー

評価ポイントから治療方針,術式までわかる

・成人先天性心疾患の心エコーに必要なエッセンスを一冊の本にま...続きを読む

若い医師のための麻酔科学【三訂版】

・研修医や学生をはじめ多くの読者に読み継がれている本書がグレ...続きを読む

Autopsy imaging 症例集

死亡時画像診断のための読影マニュアル

・これまでに小社ではAi関連書として,総合学習のための「Au...続きを読む

クリックして理解を深める

心疾患 動くアトラス

国循勉強会から学ぶ生理検査のレシピ

・パソコンのブラウザで閲覧・操作して,インタラクティブな勉強...続きを読む

Clinical 3D Echocardiography

A Comparison with 2D EchocardiographyCase Presentations

・ベクトル・コアから世界に向けて,全編英語の書籍が刊行されま...続きを読む

おっと思わせる!超音波検査報告書の書き方 ― 心臓/血管

・この症例では何を書けば良い? どこの所見が重要になる? そ...続きを読む

救急画像診断アトラス 内因性疾患編 Vol.1

症候から原因を探る

・キーイメージだけでのアトラスでは満足できない若手救急医・画...続きを読む