著者一覧から探す

  1. ホーム > 
  2. マンモグラフィ撮影

 

マンモグラフィ撮影 見てすぐわかるポジショニング  

小山 智美 著

定価(本体3,600円+税)   発行日:2015/4/1   ISBN:978-4-906714-34-6
B5判/112頁

・現場の声に応える待望の1冊ついに刊行.
・「ポジショニングの基本とコツ」や「撮影画像に見られる典型的な異常状態とその解決策」について,実際のモデル写真と症例写真を元に丁寧に解説.
・撮影技術がぐっと上がるアドバイスが満載です.

  • 取り扱い書店

見本を見る

画像をクリックすると拡大画像がご覧になれます


序文

発刊にあたって

 「小山君,ポジショニングの本を書きなさい」.木村千秋先生(マンモグラフィ検診精度管理中央委員会:現 日本乳がん検診精度管理中央機構 初代事務局長)に言われて10 年
近くが経ちましたが,ようやく実現することができました.先生が亡くなられて5 年が経ってしまいましたが,私の中では胸のつかえがとれた感じがしています.
 私とマンモグラフィの出会いは,当施設にマンモグラフィ専用機が導入された1987 年にさかのぼります.「これからは女性が中心になる業務だ,小山やってみないか」と先輩が,たまたま傍にいた私に声をかけてくれたのが始まりでした.撮影室の壁をピンク色に塗ってもらい,撮影室の環境,男性技師,女性技師の対応,希望などのアンケート調査を行い学会発表したことが,堀田先生はじめ多くのマンモの諸先輩と知り合えるきっかけでした.
 1995 年,堀田先生から声をかけていただき,マンモグラフィ検診の先進国である北欧フィンランドに留学する機会を得て,私の人生は決定されたように感じています.
 確立された精度管理,そしてポジショニング.日本からの研修者である自分に対して熱心に指導していただけたことは大きな財産となりました.特にポジショニングは,受診者に説明してたくさんの方を撮影させていただきました.日本人のような乳房は少ないですが,その理論に則った撮影で撮影技術の精度管理も十分できていると感じました.
 帰国後,研修してきたとおり撮影しても上手く撮れません.試行錯誤して行き着いたところが,欧米人と日本人の乳房は違う.同じ方法ではいけないということでした.特にMLO のC アームの角度は大きく見直す必要性を感じました.ただ,フィンランドの撮影理論はしっかりしていました.基本は「乳腺を伸展して固定する」です.
 本書はこれらの経験を踏まえながら,フィンランドで教わったちょっとしたコツを含め,多くの先輩,仲間と論議し,理論的に構築させていったポジショニングを,本当に手にとるようにわかりやすく解説できたと思っております.
 また,私のこだわりとして,導入部分はなく,すぐメインのポジショニングになっております.同じことの繰り返しとなる部分もありますが,少ししつこく書いてあるところは大事なことと思ってください.「小山らしいな」と思っていただければ幸いです.
 日本におけるポジショニングの精度管理はまだまだ不十分と思っております.受診者がどこの施設に行っても同じ精度のポジショニングを受けることが,乳がん死亡率の低減につながると信じています.この本がその一助になればと願います.
<以下略>

2015 年3 月
小山智美
 

推薦のことば

 日本での乳がん罹患は2000 年代から女性の癌では第1 位となり,死亡もいまだ増え続けている.わが国でも2004 年,ようやく40 歳以上を対象としてマンモグラフィを中心とした乳がん検診の方針が打ち出され,その精度管理の重要性が認識されている.
 マンモグラフィ検診は,画像作成・読影精度の有機的な運営システムにあるが,マンモグラフィの作成に関するポジショニングの良し悪しが最も大きな因子となる.診療放射線技師は良い画像をつくるためには,ポジショニングの知識と技術を習得して撮影しなくてはならない.
 今までポジショニングについての教科書は,欧米の書籍を翻訳して出版されている.それは欧米女性の体型に合わせたポジショニングであり,日本女性には合っていない点が多く見受けられた.
 今回,日本の診療放射線技師による日本女性向けのポジショニングについての教科書が出版されたことは,マンモグラフィによる乳がん検診および精検の精度向上が期待できる.
 著者の小山智美氏は,マンモグラフィ撮影技術の第1 人者として,NPO 法人日本乳がん検診精度管理中央機構の技術委員として,マンモグラフィ技術講習会でポジショニングや臨床画像評価で長く指導され,活躍されてきている.
 本書『マンモグラフィ撮影』は,著者の豊富な撮影経験をもとに基本知識と撮影技術のコツが写真を多く用いてわかりやすく解説されており,成書としてまとめ上げている.
 本書によって正しいポジショニングが初めての方も経験者も撮影でき,乳がんで亡くなる方が減少すると期待している.

2015 年3 月
NPO 法人日本乳がん検診精度管理中央機構
堀田勝平

ページトップに戻る

目次

◆Chapter1:ポジショニングの基本とコツ

1 MLO(内外斜位)方向撮影
 Step1:受診者の立ち方を確認する
 Step2:受診者の立ち位置を確認する
 Step3:乳房支持台へセッティングする
 Step4:乳房支持台へ固定する
 Step5:固定した乳房の形成:可動性組織を移動する
 Step6:固定した乳房の形成:乳腺組織の伸展を行う

2 CC(頭尾)方向撮影
 Step1:受診者の立ち方を確認する
 Step2:受診者の立ち位置を確認する
 Step3:乳房支持台へセッティングする
 Step4:乳房支持台へ固定する
 Step5:固定した乳房の形成:可動性組織を移動する
 Step6:固定した乳房の形成:乳腺組織の伸展を行う

3 その他の撮影法
 1.ML(mediolateral:内外)方向撮影
 2.LM(lateromedial:外内)方向撮影
 3.スポット撮影
 4.拡大撮影
 5.形成術後の乳房撮影
 6.乳房温存療法後の乳房撮影

◆Chapter2:トラブルシューティング(異常状態の原因と解決法)

画像の合格基準
 1.MLO方向撮影
 2.CC方向撮影

症例1
 ・チェックポイント1:大胸筋と重なる乳腺の領域と立ち方
 ・チェックポイント2:引き寄せた乳房を平行移動しているか
症例2
 ・チェックポイント1:乳房支持台と立ち位置との関係
 ・チェックポイント2:乳房支持台の角度
症例3
 ・チェックポイント1:前後の立ち位置
 ・チェックポイント2:乳房下部組織の持ち上げ方
 ・チェックポイント3:返した手の位置
 ・チェックポイント4:合格基準の真の目的
症例4
 ・チェックポイント1:受診者の立ち方
 ・チェックポイント2:合格基準の真の目的
症例5
 ・チェックポイント1:受診者の立ち位置
 ・チェックポイント2:乳房支持台の高さ
症例6
 ・チェックポイント:乳腺の引き出し方向

間違った手の使い方の典型例
 1.MLO撮影
  ・乳腺の寄せ方/乳房の持ち上げ/手の返し/乳腺の広げ方/腕の抜き方
 2.CC撮影
  ・乳腺の引き出し方/乳腺の引き出し方向/手の返し/乳腺の広げ方

◆Chapter3:知っておきたい基礎知識

1 乳房の解剖
2 乳房の領域
3 乳房の可動性組織と固定組織
4 乳房Ⅹ線撮影装置の特徴
5 精度管理
 1.乳房Ⅹ線撮影装置
 2.画像表示系
6 被ばく低減
7 接遇の重要性

◆Column
 ・大胸筋の形からの緊張度チェック
 ・小乳房(厚みのない乳房)の撮り方
 ・乳房支持台の角度
 ・マンモグラフィと痛み(Part1)
 ・マンモグラフィと痛み(Part2)
 ・胸郭変形した受診者の撮り方
 ・呪縛からの解放を(3つの大きな呪縛)
 ・乳腺は「ぶどうの房」
 ・マンモグラフィと痛み(Part3)
 ・ジェボンズの逆説はマンモグラフィでも証明?
 ・いつも清潔に

読者の声を読む・投稿する

■M.M.様 40代女性(診療放射線技師)  
 写真が多く,実践に基づいた非常に解りやすい本だと思います.新人技師には現場で学んだ後,1日を振り返る時にこの本を活用してもらいたいと思い購入しました.

読者の声を投稿する

放射線科医 > マンモグラフィ
超音波検査士 > 体表臓器
診療放射線技師 > マンモグラフィ
マンモグラフィ


関連書籍

Dr.辻本の乳腺診断2

総説+カテゴリー分類 MMG vs US

・好評の『Dr. 辻本の乳腺診断〜カテゴリー分類 US vs...続きを読む

Dr. 辻本の乳腺診断

カテゴリー分類 US vs MMG

乳腺の診断を進めるなかで,超音波検査とマンモグラフィでカテゴ...続きを読む

乳房アトラス三訂版

乳房アトラス 三訂版

・11年ぶりの全面改訂! ・この10年の「疾患と画像に関する...続きを読む

困った・悩んだ

若い診療放射線技師 こんなときどうする?

現場の第一線で活躍する若い診療放射線技師に向けて,想定事例を...続きを読む

マンモグラフィII 改訂版

読影力をアップさせる厳選62例 —解説強化・症例追加版—

・大好評だった『マンモグラフィll』が,解説強化・症例追加し...続きを読む

乳房超音波トレーニングブック

・本書に収められているのは,150人の乳房の超音波画像です....続きを読む

おっと思わせる!超音波検査報告書の書き方 ― 検診/泌尿器/産婦人科/体表臓器

・この症例では何を書けば良い? どこの所見が重要になる? そ...続きを読む

読影のためのマンモグラフィ

・マンモグラフィ読影に必要な基礎知識から,実際の症例までをコ...続きを読む

甲状腺・副甲状腺超音波診断アトラス 新版

・前版の「甲状腺・上皮小体超音波診断アトラス」を改訂・改題....続きを読む

乳房超音波Q&A

・「いまさら聞けないあんなこと」から「精査の決断に必要な専門...続きを読む